mutio 徒然

片足靴下猫のむちおとの生活。猫と映画と洋服が好き。 

8月31日(金)

朝起きると、またトイレのそばにタール状の便を見つけました。
でも前日と違って、その便はひどく臭いました。
私は嬉しくてCちゃんに「くさいうんこしたよ!」と見せました。
Cちゃんも喜んで「くさいね、くさいうんこだね!」と喜んでくれました。

「お昼は戻らなくていいよ、ていうかむちおといちゃいちゃするから邪魔するなよ。」
そう言って貰えたので、職場で最後の昼食を同僚と一緒にとりました。
この日も前日と同じようにCちゃんから随時報告メールが来ました。

ぐーんと手を伸ばしてるのはリラックスしてる時

131_convert_20121029212046.jpg

風呂の蓋の上にいる時は調子がいい時

118_convert_20121029212123.jpg

便座の上に寝ている時も調子がいい時

141_convert_20121029212250.jpg

Cちゃんが送ってくれる写真はどれも元気そうに見え
私は安心して最後の仕事に専念することが出来ました。

135_convert_20121029212205.jpg

バタバタと帰宅し、むちおを病院に連れて行く前に
部屋の中で少し一緒に過ごしました。

Cちゃんが撮った、私を見るむちお。

176_convert_20121029212359.jpg


私が撮ったむち。

IMG_3745[1]_convert_20121029212629

それから三人で病院に向かいました。
すごく調子がいいんだと言う私に院長先生は、う~ん。と渋い顔をして
しばらく考えた後、血液検査してみましょうか?と言いました。
この日、むちおはなかなか血がとれませんでした。
後ろ足からとれず、前足にも針を刺されたけど、それでもじっと耐えていました。
結果が出る間、待合室でCちゃんは「すごくいい先生だね、本当に動物が好きなんだね!」
そう言ってくれ、私も嬉しくなりました。そうなの、本当にいい先生なの。

先生は、学会に行った時に、大学で専門の研究をしている知りあいにむちおの症状を相談してくれたとのこと。
その方も首をひねっていたそうですが、腫瘍を送ってくれたらいつでも検査するよと
言ってくれたとかで、だから検査出来るようにまずは身体治そうねって。

診察室の外でもむちおのことを考えていてくれたんだなぁ
むちおはいい先生に出会えてよかったな、と心底感謝しました。

血液検査の結果は、少し貧血が改善されていました。
私は嬉しくて嬉しくて、もう大丈夫だ、あとは良くなっていくだけだと思いました。
いつも立ち会ってくれる女性の先生は、少し離れてむちおを色んな角度からみて
「心なしかお鼻が前より少しピンクになってる気がしますよ」
「目に力も出て来たし」
「そうですよね!ちょっと色づいてますよね!」
嬉しくてそう言いあう私達に、いつも見てくれる先生だけは同調せず口をつぐんだまま何も言いませんでした。

一緒に写った写真はこれが最後。
Cちゃんが撮ってくれました。

179_convert_20120926232947.jpg

それからいつものステロイドを打ち、Cちゃんと病院の外で別れました。
また、元気になった頃に会いに来るよ。
そうだね、今度はゆっくり話そうね。

検査の結果が良かったことで私は安心して
この日は帰ってから、友人とメールをしたりテレビを見たり
久々に好きなことをしてゆっくり過ごしました。

でもむちおは相変わらず風呂場から出て来ず、ぐったりして引きこもったままで
ご飯もほとんど食べませんでした。
Cちゃんのいる時は食べて元気そうだったのに、なんだよ!
心配して欲しくてわざとやってるのか?なんて、思ったりしてしまいました。

前日の夜に記事を更新した時の皆さんのコメントに
「きっと接待したんだよ」という声がいくつかあり
その時は、「しんどい時、そんな気をまわすかなぁ」と半信半疑だったのですが
今、思い返すとやはりむちおはCちゃんに接待をしていたんだと思います。

私が撮ったむち。

IMG_3748[1]_convert_20121029212516


私がいないから、自分が相手をしなくちゃと
気力をふりしぼって、愛想を振りまき
私と2人だけになると疲れてぐったりしていたのかな、と。
検査結果は少し改善していたとはいえ、状態が悪いのは変わらなかったので
きっと頑張って、私の友達をもてなそうとしていたんでしょうね。
普段から、私がいると他人にあまり近寄らないけど、
私が出かけると自分からすり寄ったりする子でした。

そんなことしなくてよかったのに。
一日でも長く生きてくれたらそれでよかったのに。

それでも、ずっとふせったままのむちおではなく
私は見れなかったけど、元気そうなむちおの姿を見れたから
来て貰って本当によかったと、Cちゃんにはとても感謝しています。

そうして、土曜日になりました。 続きを読む
  1. 2012/10/31(水) 12:59:32|
  2. むちおと私の長くて短い一週間
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:16

8月30日(木)

木曜日。
私の出勤前に大荷物を抱えたCちゃんは来てくれました。
むちおの分の食料は事前に送ってくれていたので、大半が私の食料でした。
サンドイッチにカフェオレ、みかん、ヨーグルト。
私のことを知っている人は、悩みがあると私が食べなくなることもよく知ってくれています。

むちはトイレの出入口に便を漏らしていました。
それは、ゆるくて真っ黒のペースト状のもので
不思議なことに全くにおいがしませんでした。
私はむちおのトイレの近くに寝ていたのに、
朝まで気配にまた気付けませんでした。

Cちゃんからは、マメに報告メールが来ました。
午前中、初めてきた写真はこれでした。

ご飯を食べさせて貰って、毛づくろいをするむちお
今日の写真は全部彼女が撮ったものです。

10_convert_20121023191349.jpg

Cちゃんはむちおと初対面だったけど、猫慣れしているからか
自分のために来てくれたのがわかったのか
すぐにゴロゴロと言うようになり、目が合うとニャと返事したそうです。

メールを読んで、ほっとしてほっとして。
退屈だろうから、音楽聴いたりDVD観てくれていいよと
出かける前に言っていたのに、Cちゃんは麦茶を片手に
浴槽のむちおのそばについててくれたようでした。

引き出しの中に隠したスマホからその写真を見ては、
仕事中だからと、グッとこらえていました。

12_convert_20121023184031.jpg

お昼になり、私は弁当を抱えて家に帰りました。
むちおは朝よりもいくぶん表情がよくなっていたように見えました。
時間があまりないので、急いでお昼ご飯を食べ
「暇だろうから、テレビやDVD見ててくれていいんだよ?」ともう一度彼女に言うと
「うん、でもむちおの音が聞こえなくなるからさ。」
私はまたグッとくるのをこらえて、会社に戻りました。

職場に帰った頃、むちおは浴槽から出てきて
Cちゃんの弁当を狙ったり

35_convert_20121023184238.jpg

かわりに貰ったご飯を食べたり

50_convert_20120926233420.jpg

満足したら颯爽と浴槽に戻ったり

IMG_3865[1]_convert_20121024002429

昼寝してるCちゃんの様子を覗きにきたり

47_convert_20120926232719.jpg

Cちゃんの昼寝してたソファを奪ったり

81_convert_20121023184705.jpg

仕方なく撫でさせてやったり

98_convert_20121023184432.jpg

随時報告をくれるので、私は安心して仕事が出来ました。
そうして夕方、むちの食べそうな魚や2人分の夕食、明日のパン等を抱えて
家に帰りました。

私が帰ってからも、むちおは出てきてくれませんでした。
でも昼間の様子から、このまま今日も通院はやめておこうと思いました。
先生に電話をして、昼間魚を奪っていこうとした話や、部屋を歩きまわったり
トイレにも自力で行ったと興奮気味に報告すると、
「食べていて機嫌がいいならよかったです。でも明日は連れてきてね。」
むちおの姿を見て、もう病院に行くことも減るだろうなと思いながら電話を切りました。

焼魚を食べさせようとむちを浴槽から連れ出すも、
においを嗅いだだけで、また浴槽に帰って行きました。
楽しそうにしてると、羨ましくなって出てくるかもしれないと
猿芝居をしたり
「こんなおいしい魚食べたことないよ!」
なだめてみたり
「むっちゃんのために買ってきたんだよ~」
すかしてみたり
「むっちゃん!出ておいで!」

結局、天岩戸は開かなかったので、2人で買ってきた夕飯を食べました。
私も久しぶりのまともな食事と会話と、むちおの少し調子のいい姿を見て
とてもゆったりとした気持ちでこの夜は過ごせました。
こうして、木曜日が過ぎていきました。 続きを読む
  1. 2012/10/24(水) 01:11:29|
  2. むちおと私の長くて短い一週間
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:30

8月29日(水)

前日の点滴のおかげか、むちおは少し調子がよさそうでした。
風呂場の出入口近くに置いたトイレで、用も足しました。
それでも置いて行けないと思ったので、この日私は休みました。

トイレにこもったむちおを、一緒に横たわって見守っていたのですが
私がいると寝れないかもと、部屋に戻りました。
むちおは時々、部屋まで出てきて少し歩いたり、キャットベースに乗ったり
かつおぶしを食べたり、牛乳を飲んだり。
今思えば、ゆっくり過ごす姿を見たのはこの日が最後でした。

この頃のむちおの鼻が汚れているのは、
茶色い液体のサプリメントを飲ませていたからです。
一度つくとなかなかとれませんでした。

写真は全て8月前半のものです。
IMG_8706_convert_20121018184927.jpg

私は、あと2日をどうしようかと困っていました。
引き継ぎもあるからこれ以上休めないし、かと言ってむちおを1人残してもいけない。
シッターを頼むにしても、一日中ついてて貰うわけにもいかない。
かといって病院に預けるのは、むちおがかえってストレスになる。

そんな時、Cちゃんが2日間世話に行くよと申し出てくれ
もうそれしかないかもと思いました。
それでも決して近い場所でもないし、わざわざ来て貰うのが気が引けて
煮え切らないでいる私にCちゃんは
「あんたのために行くんじゃない、むちおのために行きたいんだ」
そう言ってくれました。彼女には、本当に本当に感謝しています。
むちおの世話をしてくれただけでなく、それまでも心配性で看病に不慣れな私に
たくさんのことを教えてくれ、精神的にも支えてくれました。

IMG_8735_convert_20121018185210.jpg

翌日の心配がなくなり私は心底ほっとして、うたた寝をしたり音楽を聞いたり
本を読んだりして過ごしました。

私は退職後、1週間休みをとっていました。
だからあと2日乗り越えたら、しばらくはむちおにずっとついててやれる。
そうしたら、きっとその間に回復するだろう。
よくなったら検査をして、しこりをとって、また前と変わらず過ごせる。
だからもうちょっと頑張ろうよ、私は繰り返しむちおにそう言いました。

それでも気がかりだったのは、転職後のことです。
新しい職場は、通勤に片道1時間半かかる場所にありました。
どんなに急いで帰っても、7時はすぎるし
お昼休みに様子を見に帰れる距離でもない。
今の病院に通うのが一番いいけれど、やはり引越をしないとな。
これから帰りが遅くなるけど、1人で大丈夫?
それまでに身体治して安心させてね。
トイレでむちおの冷たい足を握りながら、そんな話もしていました。

むちおが旅立った日「やっと休みになって、これからは一緒にいられたのに」
と泣く私に友人は
「あんたが新しい職場に行く前に、気持ちの切り替えが出来るよう休みの間にいったんだよ」
「残して通勤することで、心配かけたくなかったんだよ」
「あんたがむちおを心配なように、むちおもあんたが心配だったんだ」
そう言いました。

むちがあのタイミングで旅立ったのは、きっと意味はないのだろうけど
私は自分があんなことを言ってしまったせいで、
あの子は予定より早くいってしまったのではないかと、あれからずっと悔やんでいます。
言わなきゃよかった。あんなこと。
治るまでずっとそばにいるって言えばよかった。
心配かけるようなこと、言うんじゃなかった。

IMG_8769_convert_20121018184248.jpg

この日、むちおは一日機嫌がよかったので夕方の診察をキャンセルしました。
すると診察時間が終わる頃、病院から電話がかかってきました。
調子が良さそうならいいですが、やはり状態がいいわけではないので
明日は来て下さいね。
心配して電話をくれたことに感謝し、明日は必ずと言って切りました。

IMG_8656_convert_20121018184557.jpg

夜になり、むちおは浴槽で、私は床に並べたクッションの上で浅い眠りにつきました。
  1. 2012/10/18(木) 20:26:05|
  2. むちおと私の長くて短い一週間
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:30

8月28日(火)

早朝、何か気配を感じて起きると
浴槽で寝ていたむちおが、部屋を横切って自分のトイレまでたどりつけなかったのか
部屋の真ん中で寝ていた私の布団におしっこをして、
また風呂場によろよろと戻って行くところでした。

少しでも異変があったら気付けるようにと、なるべくお風呂の入り口近くで
耳だけは寝ないようにとそばだてていたつもりが、近くまで来ていたのに全く気が付きませんでした。
この日の朝は、ほとんどご飯も食べなかったのですが
無理に食べさせない方がいいと思い、そのまま出社しました。

写真は全て別の日に撮ったものです。
浴槽には、この頃よくカツオブシがこびりついていました。
ここがむちおの寝床で食卓となることが多かったです。

IMG_3684[1]_convert_20121008162057

フタの上で寝てる時は、少し調子がいい時。

IMG_3537[1]_convert_20121008162411

お昼休みにまた急いで家に帰りました。
朝の姿が何度も思い浮かんで胸騒ぎがして
途中からは泣きながら、いくつも信号を無視して帰りました。

帰って、靴のまま家に上がり
出かける時にいたトイレに向かうと
朝と同じ格好で寝ていたむちおは、私を見て少し顔をあげました。

ああ、よかった。大丈夫だ。
むっちゃん心配したよ~ 具合はどう?と言いながら
横たわるむちのお腹を撫で、足をさすり、いつものように肉球を触ると
びっくりするぐらい冷たくなっていました。

私は驚いて、4本の手足を次々触りましたが
どれもひんやりとして、いつも以上に白く見えました。
触られてる間、むちおはぐったりと横たわったままでした。

走ってきたから、自分の体温が上がって冷たく感じるだけかもと
しつこく手を洗って冷やしてから、もう一度肉球を触ってみたけど
いつも感じるほわっとしたぬくもりは、やはりありませんでした。

お昼の診察時間はとっくに終わっていたけれど、
いつもの病院に慌てて電話をしました。
様子が変だ、ぐったりして手足が冷たいと言うと
「すぐ連れてきて下さい。」
タクシーを待ってる間、職場に電話をして事情を知ってる同僚に
救急で連れて行く、このまま早退させてくれと伝えました。
むちおをキャリーに入れようと、バスタオルを持って抱きかかえると
力なく抱かれたまま、漏らしました。

ごめんよごめんよ、すぐよくなるからね。大丈夫だよ。
そう言いながら病院に着くと、いつも白衣を着ている先生方が
みな青い手術服を着て待っていてくれました。

今思えば、診察時間外だったので何か別の手術の予定があったからなのでしょうが
私はいつもと違う姿に驚いて、ただならぬ状態なんだと思いました。

先生は、むちおの脈や心音を聞き、私の話を聞き
「しんどいねぇ、ちょっとしんどいよねぇ」
そう言って、この日の夕方打つ予定だったステロイドと、点滴を打ちました。
もうそれしか出来ることがなかったのでしょう。

「今日は午後からお仕事は?」と聞かれたので
「休みます。置いとけない。」と言うと
「そうしてあげて下さい。お家帰って、あとはずっとついててあげて下さい。」
それ以上、先生は何も言いませんでした。
それ以上、私も何も聞けませんでした。怖くて聞けませんでした。

家に着いて部屋の中におろすと、むちおはよろよろしながらトイレに向かいました。
私もむちおの後を追い、狭いトイレの中に2人で数時間横たわっていました。
楽しいことを話さないとな、とむちが屋根に出かける時つけてた首輪を見せたり
youtubeでごちそうさまと喋るむちおの声を聞かせたり、
治ったらサンマを食べようよとか、また一緒に寝ようとか
涼しくなったらまた屋根でひなたぼっこしようとか
今年は早めにコタツを出そうかとか、同じことを何度も繰り返し1人で喋っていました。

そうしているとむちおが好きなことや、喜ぶことが
あまりにささやかなことに気付き、平凡な毎日がどんなに愛おしいものだったか
今まで以上に思い知らされました。

IMG_3475[1]_convert_20121008162957

夕方になると、むちおは便座に座りました。
ここに座る時は、少し調子がいい時だとわかっていたので
ペーストをスプーンで差し出してみました。嫌そうに顔を背けたのですが、手に乗せてみると
ひと舐めし、それからぺろぺろと食べてくれました。

心底ほっとして、嬉しくて。
ああ、よかった。私はいつも考えすぎなんだ。
むちおが私を置いてくはずないもの。

トイレに飾ってあったむち絵が、なんだか遺影のように思えて
この日外しました。

IMG_3564[1]_convert_20121008162750

少し食べると元気が出たのか、トイレを出て部屋を歩いたりもしました。

IMG_8708_convert_20121008161641.jpg

夜になると、いつもの浴槽に入っていったので
私も床に横たわってうつらうつら寝ました。
こうして、長い一日が終わりました。 続きを読む
  1. 2012/10/08(月) 18:28:21|
  2. むちおと私の長くて短い一週間
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:34

8月27日(月)

母からむちおのことを聞いた姉夫婦が、翌日曜には会いに来てくれました。
むちおがトイレに引きこもったままなので、姉はわざわざコンビニまで用足しに行ってくれました。
私が食べなくなるのを知っているので、食料もたくさん持ってきてくれました。
留守に出来ないだろうからと、むちおの食料を買いに行ってきてくれました。
私は暗い部屋でただメソメソと泣いていて、しっかりしろと怒られました。
いい姉を持ちました。

むちおの姿を見た姉は、毛艶もあるし、目に力もあるし大丈夫と言いました。
それを聞いていたのか、姉達が帰った後
むちおはトイレから出てきて少し食べ、ほんのちょっと部屋の中を歩きました。
その姿を見て、あの先生はむちおのことをよく知らないから、
数字だけで起こりうる最悪の事態を言ったにすぎないと思ったりもしました。

IMG_3727[1]_convert_20120926232033

私は8月頭に新しい職場が決まり、末日限りで退職することが決まっていました。
むちおの最後の1週間は、私の職場での最後の1週間でもあったので
引き継ぎもあり、休むことが出来ませんでした。
この時無理にでも休まなかったことを、今とても後悔しています。

翌月曜日の朝、少し調子が良さそうでご飯を食べてくれ、私はホッとして職場に行きました。
それでも気になって気になって、お昼休みに自転車を飛ばして家に帰りました。
汗だくになりながら、家に駆け込み風呂場を覗くと
むちおが朝と同じようにそこで寝ていました。
私の顔を見て、むちおはごろごろ喉を鳴らしてくれました。

調子が悪くなってから、お喋りだったむちおは声が出なくなっていました。
玄関まで迎えに来てくれて、おかえりって言おうとしてるのですが
喉からはヒーヒーと息が漏れるような音がするだけでした。
そのかわり、やたらごろごろ言うようになりました。
テーブルの上にいても、お風呂にいても、トイレにいても、
私の顔を見ると返事がわりか、姿が見えなくなるまでずっとごろごろ言い続けてくれました。

狭い浴槽に響くごろごろ音は、むちおの生きている証で私を安心させ
一緒に浴槽に入り、座ったり横になったりしてお腹を撫でながら、その音を聞いていました。
それでもむちの負担になってはいけないと、あまり長居はしませんでしたが。

それと食べる時と飲むとき、やたら大きな音をたてるようになりました。
飲みこむ時に何か引っかかるのか、少し離れたところにいても聞こえるほどでした。
先生に言うと口を開けて喉を見てくれたのですが、何も出来てはいなかったようです。
ただそのおかげで、部屋にいてもお風呂やトイレにいるむちおが
水を飲んだり、ご飯を食べたりするのに気付くことが出来ました。
音が聞こえると私は忍び足で覗きに行くのですが、いつもむちおに見つかっていました。

むちおが最後に外に出た25日の写真です。
外に出ても、サラダバーにはいかず、草を差し出しても食べず
ただ、ご近所さんを一軒ずつ回り、玄関前で横になっていました。

IMG_3719[1]_convert_20120919211522

名残惜しんでいたのでしょうか。お別れの挨拶をしていたのでしょうか。
なかなか家に入ろうとしないので、抱っこして連れて帰りました。
満足するまで、外にいさせてやればよかった。

IMG_3720[1]_convert_20120919211411

20分ほどしか家にいれる時間がないので、またダッシュで会社に戻り
定時になるとまたダッシュで帰ってきました。
そして、いつもの病院に予約を入れ、
順番ギリギリまで家で待ち、いつものようにタクシーを呼び
土曜日に大きな病院で受けた診断結果を、いつもの先生に渡しました。

先生は、「そっか~ 肺にもあったかぁ~ 困ったな」
さほど深刻じゃない風に言い、
とりあえずステロイドの注射しましょうか、と注射をした後
大病院の設備はすごいよ、お金かかってるよ、と他愛もない話をしていました。
じゃ、また明日と帰る間際に
「あの先生は、1週間なんて言ったの大げさですよね?大丈夫ですよね?」と聞くと
それまで笑ってた先生の顔が少し曇り、「なんとも言えないですね」
「ちょっとのんびりして、ゆっくり治そうな」そう言って微笑み、むちおを撫でました。

きっと先生にはこの時、もうわかっていたんだと思います。
でも結局最後まで、諦めの言葉は口にされませんでした。
大丈夫ですよ、とは言ってくれませんでしたが
もう治らないですよ、とも言われませんでした。それでよかったのだと今は思います。

こうして月曜日は過ぎました。 続きを読む
  1. 2012/09/27(木) 01:23:13|
  2. むちおと私の長くて短い一週間
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:29
次のページ

プロフィール

むちこ

Author:むちこ
むちおは永遠の14歳。メスっこ。
ちょっぴりぽっちゃり猫です。

2009.4.17開設
ただいまシンプルに更新中です。
時間が出来た時は長文書きますぞ。
リンクはご自由にどうぞ。

文章・画像・動画の無断転載しないでね。

むちおバナー

最新記事

最新コメント

mutio

mutio.gif

カレンダー

01 | 2017/02 | 03
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 - - - -

カテゴリ

出来事 (488)
むちおのこと (269)
コネタ (169)
思ひ出ぼろぼろ (11)
映画 (109)
友人 (101)
むちお検索 (7)
動くむちお (105)
むちおと私の長くて短い一週間 (27)
未分類 (199)
ぶっこの合宿 (8)
むちTシャツ (2)
こんなん買った (52)
むち絵ギャラリー (2)
むち絵ギャラリー2011 (2)
MNNニュース (10)
むちおの名前 (2)
ベルギー旅行 (7)
韓国旅行 (10)
秋模様 (12)
桜通信2010 (7)
桜通信2011 (4)
桜通信2012 (11)
桜通信2014 (6)
ヨーロッパ放浪記 (25)
みちのく紀行 (9)
2014-2015 ヨーロッパ (28)
宮城2015 (6)
本 (3)
一枚記事 (17)
むち婆 (13)
海外旅行の準備 (4)
2016 台北 (3)

むちカウンター 

チーム☆ドМ猫印

Mmuchiweb.jpg

スペシャルキャット認定証

みんな何読んでるの?

人気記事ランキング(2010.12月からの集計)

今日は何度かな?

最新トラックバック

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

むちメール

名前:
メール:
件名:
本文: